Oculus VR:「HALF DOME(ハーフ・ドーム)」AR/MR技術の開発【2020年以降に向けての展開】

7月の最終日にアップした記事「iPhoneのApple「VR/MR事業に進出?」革新的企業の目指す「その先の次元のVR」とは!?」で紹介した次世代端末のカギとなる新しいVR技術である「MR(複合現実)」

紹介した記事ではGAFAの一角であるApple.incが先んじてMRの開発に乗り出していることを書きましたが、追いかけるように同じくGAFAの一角であるFacebookも新しいVR技術の開発を始めました!

VR市場・・・ますます盛り上がってきてますね♪

今回は、先日行われた「Oculus Connect」での発表内容も含めて、今後展開されるFacebookによるVR・AR戦略について解説していきましょう。

それではいきますよー!

Oculus Connect 6

今回のOculus Connectを見て、ワタシの簡単な感想は「脂が乗ってきた」といったところでしょうか?

VR業界の最前線を走るOculus社の年に1度の研究・開発・新製品発表会 「Oculus Connect 6」は、 ユーザーのもつ熱望と開発者のもつ熱意がリンクした素晴らしいものとなりました!

Oculus社は世界に先駆けて、オールインワン・スタンドアローン型のPC接続を必要としないVRヘッドセット「Oculus Go(オキュラス・ゴー)」を登場させてから、俄然VR業界内で注目を浴びるようになりました。

それはオキュラス・ゴーがVR世界に飛び込むにあたって、非常にシンプルで使いやすく、且つ安価であることがなによりの理由で、それにより大幅なVR人口の増加があったことはVRを知るものであれば誰もが知っている史実です。

が・・・続くスタンドアローン型VRヘッドセット「Oculus Quest(オキュラス・クエスト)」の登場あたりから、若干その評価は変わりました。

Facebook社の目論見は「VRに興味はあるけれど、機材が高価である」ことや「導入までの道のりがやや難しい」ことから敬遠しがちだったライトユーザーを取り込むことで、もちろんそれには成功したのですが・・・

それが逆に裏目に出て、ディープに「もっとマニアックに!!」VRを楽しみたいユーザーたちの足は、日に日にOculusから足が遠のいてしまう始末。

その後退をストップするほどの内容が、今回のOculus Connect 6では発表されたと言ってよいでしょう。

では、ずらずらっと、それらの内容を紹介していきますね♪

開発中の次世代VR機器「HALF DOME」

まずひとつめとして、新たなVRヘッドセットの発表がありました。それも2つ!!

PCに有線で接続するタイプのVRヘッドセット「Oculus Rift(オキュラス・リフト)」が現行機である「Oculus Rift S(オキュラス・リフトS)」に変わった際は、あくまでバージョンアップ、アップデートという謳い方で告知されていました。

が、今回はズバリ「次世代機」と銘打たれて発表されています!!

次世代型VRヘッドセットのコードネームは「Half Dome(ハーフ・ドーム)」

「2」と「3」の2タイプが発表されました。

HALF DOME 2 の特徴

まずハーフ・ドーム「2」の特徴から紹介していきましょう。

この新機種が次世代と言われる所以は、なによりもその大きさにあります。

現行のオキュラス・リフトSやオキュラス・ゴーに比べてサイズがふたまわりほど小さくなり、重量も軽量化。

詳しい数字は出ていませんが、現行と同サイズの前プロトタイプから200g軽くなったと報じられているので、同じくらいの軽量化は行われていると思われます。

今回の「次世代化」で大きなポイントとなっているのが、VRヘッドセットによるユーザーに対しての没入感の向上です。

現行機でもそこまで重いとは感じませんが、さらに軽量化を図ることで使用感によるストレスを軽減し、ユーザーに長くVR体験をしてもらおうということですね。

可変焦点システムの採用

次世代化への大きなポイント「没入感の向上」を図るために、もうひとつ組み込まれた大きな特徴として、VR空間の「見え方」があります。

そのひとつに「可変焦点」というシステムがあります。

人間の目は本来であれば、明るさや空間の広さにより目のピントである「焦点」が自然に変わります。

明るいところであれば遠くにピントが合いますし、狭い場所や手に持った本などを読もうとするなら近くにピントが合い、焦点の合ってない場所はボヤけるようになります。

そのような自然な目の動きに反して、これまでのVR機器は常に画面全体にピントが合っている状態で、ユーザーに対して目の疲れや負担の原因となるものでした。

新しいVR機器ハーフ・ドームではこれを解決するために、ユーザーの目の中にある水晶体の動きを検知し、機械が自動的にレンズの焦点を変化させます。

またレンズの左右への見える範囲・・・つまり視野角の向上も見られ、現行機のオキュラス・ゴーなどは110°となっていますが、ハーフ・ドームでは140°まで広がっています。

人間の両目での視野角の平均が約120°なので、これを大幅に超えることで驚異的な没入感を得ることができるようになるわけですね♪

アイ・トラッキングの採用

更にもうひとつ大きな特徴として「アイ・トラッキング」が挙げられます。

アイ・トラッキングとは、ユーザーの視線の向きをVR機器が検知してバーチャル空間に反映させるものです。

これにより、自分のVR内でのアバターに「視線をそらす」ですとか「目だけでチラッと見る」といった動作を加えることができるようになります。

VTuberのみなさんにとっては、ますます自分のアバターに自然な動作がつけられるようになりますね♪

また、アイ・トラッキングはそれだけでなく、視線を抽出することからユーザーの焦点が合っているポイントを抜き出して、それ以外の周りの背景などをボカしてしまうことも可能です。

これは実際にわたしたちが現実で見ている見え方と一緒ですし、更にはそのような処理をすることで、CPUが画像を処理する能力を軽減させることができます。

焦点の合っている場所は高レートの美麗グラフィックですが、それ以外の場所はいくぶん画像が荒れていても大丈夫なわけですからね。

ますますスムーズでリアルなVR体験ができるというものです♪

HALF DOME 3 の特徴

次にもうひとつの次世代機ハーフ・ドーム「3」について紹介していきます。

「2」がまだ製品化されてない状態で「3」の発表なのですが、2から3への違いは更なる小型化です。

今回のカンファレンスでは、正直なところ2と3の共通点である上記したようなユーザーの視点感知から自動的に行われる「可変焦点」や「アイ・トラッキング」などについての説明はありましたが、3についての大きな特徴のことについては、このサイズ差くらいにとどまっていました。

しかし・・・そこから予想されるのは、このあと紹介しますがOculus VR社・・・つまり、Facebook社の本格的なAR、そしてMR技術の開発と市場への参画を示唆しているものだと思われます。

MR技術の発展の行き着く先は、ズバリ次世代の携帯端末。言い方を変えればスマートフォンに替わる新しい携帯デバイスです。

現行のVR機器やAR機器のように、使用する際に装着する・・・というものではなく、一般的に装着しているメガネやサングラスのように、生活の中に入り込むデバイスとして使用できるよう、Oculusはハーフ・ドーム3に更なる小型化を図っているわけですね。

FacebookによるAR/MRグラスの開発

Oculus Connect 6で、VR市場関係者を大きく賑わせたのは、上で挙げた新機種の開発発表だけではなく、むしろこちらの方かもしれません。

Oculus VR社は「Magic Leap(マジック・リープ)社」などに続き、AR/MRグラスの開発に着手していることを明言しました。

VRとは、みなさんご存知の「仮想現実」で、仮想空間(VR空間)の中を自由に移動できたり、そこにあるものに触れたり動かしたりできます。

ARとは「拡張現実」という意味で、スマートフォンのカメラや専用のゴーグルを通して映し出された現実の世界に仮想のキャラクターが映りこみ、あたかもそこにいるような映像を見せてくれるものです。

ARについては、すでに多数の関連アプリがスマートフォンで配信されているので、触れたことがある方も多いと思います。

もうひとつ、MRとは「複合現実」という意味で、ARと同じくスマホのカメラや専用のゴーグルから通した世界に仮想のキャラクターが映り込みます。

MRがARと違うのは、その仮想のキャラクターが実際に存在するリビングのソファに寝転がったり、ユーザーの膝の上に乗ってあまえてきたりと、まさに現実と仮想が一体化することです。

AR/MRグラスの一般化により変わるワタシたちの生活

AR/MRの技術が進歩し、実際に生活の中にMRを使用した「MRグラス」といったデバイスが登場したら、ワタシたちの生活はどうなるのでしょう?

MRの技術がワタシたちに見せてくれるものは、現実の世界と同一化された仮想現実の世界です。

Facebook社は「Live Maps」という新技術で、AR/MRグラスから見た現実の世界を瞬時にデジタル3Dマップ化することを目指しています。

それにより、例えば自分の部屋の中でMRグラスを装着すると、まるでプロジェクションマッピングで彩ったかのように、部屋の壁紙を自由に変更してみたり、架空のペットを部屋のなかに住まわせてみたり・・・

映画「ブレードランナー2049」では、主人公が自室にホログラフのバーチャル美少女を住まわせていましたが、MRグラスを使用すれば、同じようにグラス越しにバーチャルな彼女が自分の部屋でくつろぐ姿を見ることが可能になるわけです。

また、Live Mapsの技術は、なにも空間をデジタル3D化するだけでなく、目の前の人物のデジタル3D化も可能。

この技術を利用すれば、遠く離れた場所でも同じ部屋でパーティーを開くことができるようになりますね!

スマートフォンにかわる次のスタンダードデバイス

MRグラスが一般化することが、スマートフォンの次の携帯端末となる・・・ということを書いてきましたが、その理由は簡単な事です。

MRグラスをかけて世界を見ることで、そこには現実と架空が交じり合った世界が映し出されるわけですが、MRグラスは同時に「ハンド・トラッキング」といって、ユーザーの手の動きを検出する技術も持ち併せます。

それにより、例えばですがあたかもスマートフォンを手元で見るような仕草をユーザーが行うと、現実にはないはずのスマホがMRグラス越しには手元に出現してくるのです。

そして、その架空のスマホをいじればYouTubeだって見られますし、パズドラだって遊べます。なので、もうポケットの中にホンモノのスマホを入れておく必要はなくなるわけです。

これが、MRグラスが次のスマートフォンとなる所以ですね♪

加速化するMR市場

つい先日まで、VRとARの先の次元にあるシステム「MR」については「Magic Leap(マジック・リープ)社のようなスタートアップ企業の数社が研究・開発を進めている状態でした。

が、ここにきてGoogle、Facebook、そしてApple・・・さらには日本のNTTDoCoMoなど大手から最超大手の企業までが市場に参画し始めてきました。

数字で表すと、2018年から2019年にかけて、なんと33%も市場増加しています。

スマートフォンが登場したことにより激変したワタシたちの生活。

同じようにMRグラスが一般化することで、ワタシたちの暮らしは大きく変化していくでしょうし、加えて幸福感、生活への満足度も上がっていくと思われます。

現在の自動運転車技術のように、たくさんの大手企業が同市場に参画することで、競いあうことで加速していく技術の発展。

早く、MRグラスをかけて現実とバーチャルの世界が融合した世界を楽しみたいですよね!

つづきますよー♪

Oculus Connect 6についての記事はもうひとつ次の記事まで続きます。

こちらでは新製品とAR/MR技術についての紹介でしたが、もうひとつの方ではOculus Questの大幅なアップグレードについて紹介していきます。

そちらの記事もどうぞお楽しみに♪